シンプルで上質、木ここちの良い家

住み心地、使い勝手のよい平屋のプラン

　三十代のご夫婦のすまいです。予算の制約がありコストを抑えたプランが求められました。建物は土地の形状を活かした東西に長いシンプルな平屋です。家のカタチをシンプルにすると、壁の面積や基礎等でコストを下げることができます。地震にも強い家になりますし、屋根の形が単純なので雨漏りの心配もありません。
　ローコストといっても、すまいの質を犠牲にはしません。すまいの質とは、例えば木のぬくもりで安らぐであったり、夏は涼しく冬は暖かい快適な環境、家事のしやすい動線、家族の関係を大切にできる間取り等のことです。また、建材には無垢の木を使い、加工はプレカットせずに手刻みでおこないました。扉などの建具も職人の手で仕上げます。

自然の光や風を上手に取り入れる

　東西に長い建物を活かし、全ての部屋を南側にレイアウト。外には杉板張りの長い濡縁があります。冬は大開口からの陽差しが部屋を暖め、夏は深い軒で日差しを遮り、前の林から吹いてくる涼しい風を取り込みます。天井を張らずにコストを下げたリビング・ダイニングはベイマツの太い梁の見えるナチュラルな空間になりました。床には木目が美しい無節の杉の無垢材を使っています。
　間取りはキッチンを中心に回遊できる家事のしやすい動線です。子供部屋はひとつですが、家族が増えたら納戸を子供部屋として使うことも出来ます。ローコストとは思えない、シンプルで上質なすまいになりました。

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