サーフボードが収まる家

海が大好き、裸でくつろげる

東石川の家 茨城県水戸市 O邸 2009

すまいづくりは土地選びが重要

 30代の若い夫婦と子供ひとりの3人家族のすまいです。分譲地を購入するということで土地選びも一緒に行いました。選んだ土地は北側道路で比較的価格が安く設定されています。価格が安いと条件も悪いと思われがちです。設計する上では日当りの良い南面を有効に使えること、道路が庭に面していないのでプライバシーが守られるなどのメリットもあります。また、建築条件や近隣の環境も考慮しても、一番安いながら、一番条件の良い土地を選ぶことができました。
 1階は車2台分のガレージ、子供部屋と将来同居するお母さんの部屋、大容量の納戸。そして、ご主人たっての願いの「サーフボードが収納できるスペース」です。ガレージは車が接触する恐れがある高さまで、基礎のコンクリートを高くしました。ガレージ奥には車から降ろしたサーフボードをそのまま収納できるスペース。用具などが洗えるように水道もあります。

パッシブデザインと創意工夫で、のびのび暮らせる

 住宅地でも周りの目を気にせず生活でき、日当りや風通しを確保できる2階をリビング、ダイニング、水周りなどの生活空間に。冬は日差しが暖かく、夏は風通しの良い快適なすまいになりました。近隣から部屋の中が見えないので、海が大好きなご主人はエアコンを使わず裸でくつろいでいます。リビングは床、天井に杉の無垢材を使い、木のぬくもりが溢れる空間に。広々とした12畳のスペースは廊下を作らないことで実現。間仕切り柱と天井に変化をつけることで、廊下としての導線を確保しました。
 扉や棚などの家具は全て建具職人による造作。キッチンの近くに小さなサービスバルコニーを設けました。ごみなどを一時的に置いておくことができ、家の中はいつもスッキリ。システムキッチンやキャビネットは後からでも交換できるので、最初はあえて高いものは買わずに費用を抑えました。

DATA

敷地面積 210.21㎡(63.59坪)
建築面積109.06㎡(32.99坪)
延床面積170.19m²(51.48坪)
構  造木造軸組工法 2階建
屋  根ガルバニウム鋼板
外  壁金属サイディング
床  材スギ無垢板貼り
壁  材ビニルクロス貼り